サンホラ新作の井戸が超好き!もうマジでこれすっげえんだけど!…と思ってる方にはあんまりオススメしないレビューとなっておりますのでその辺見て不快な思いしても責任とらないからね。
それでもおっけ!って方のみ続きよりどうぞ。
とりあえずざっと五順ほど聞きまして、まず思ったのは、
「童話」をメルヘンと読むな!!!!
と結構イライラしました。やあねえ文学部ってこういうところ。
でも正直童話をメルヘンと読むのは訳として良くないことくらいはさあ…そのへんRevo様ほどの方なら混同しないでくれと思う。そのくらい下調べしてそうなもんだけどなあ…
ちなみに二つの違いは何かといいますと、
「童話」は民話や神話的要素を含んだ児童文学全般を指し、一方で「メルヘン」はFTSで題材にしてるような御伽噺のように、童話の中でも特に登場人物に「固有性」がないものを差します。登場人物に本名が出てこないやつですね。人魚姫や灰被り、あと王子全般もあれは固有名詞じゃなくてただの「呼び名」なので、登場人物にそもそも「個性」というものがかなり薄いです。そういう意味でも井戸はメルヘンではないなーと思いました。ふつーに名前呼んでるしね。ちなみに固有名詞が登場し、かつ各登場人物のキャラが完全に立ってるような話は一般に「ファンタジー」の括りに入ると思われます。アリスとかね。だからまあ本来はFTSも御伽噺って言うにはキャラ立てしすぎてるんですけどねー。……いくつか作詞変えようかな。
まあともかく、というわけで歌を聴きながらこのアルバムは童話を「ファンタジー」と読め!とずっとイライラしながら聴いてたのです、が……いやまあ曲はよかったですよ、すごく!もうホント曲の展開も素敵だしムッティはめっちゃカッコイイし初音の使い方もよかったし!参考になりました、が、私にはあんな風に六拍子の曲を途中でいきなり4拍子に直すのは無理だ。できない。
ただサンホラの初期の空気は今回で完全なくなってしまった感じだな、というか…
別に特別懐古厨というわけでもありませんが(そもそも私はエリ組と少年に剣をからサンホラに入ってるし)、今回の曲風はちょっとRomanにあわせすぎの感があるかな、と…Romanは童話ではなく歴史劇に近いものがあるので、個人的にはエリ組のラフレンツェみたいなノリを期待してました。
なんつーかこう…Roman以降からサンホラは結構人気が上がってるところがあるというか、万人受けの曲になってからのサンホラしか知らない人もいるし、そうなるとリスナーのニーズに応えようとしてどうしてもこういう展開の曲が仕上がってくるのは仕方ないといえば仕方ないことなんですが、それでもなんかRoman以降のサンホラは、「物語」と「地平線」と「奈落」という単語が出てきて、割合無慈悲なエンディングであればいいみたいなところがあるんじゃないかと疑ってしまいます…うーん、いい曲なんだけど、サンホラではないなあと思う。Moiraでも結構そういう部分はあったけど。
初期の、言葉では言い表せなかったサンホラの魅力が消えてしまったのはなんか…すごく悔やまれるというか。ああもうサンホラ買わなくてもいいかな、というか。すごく悲しい。うーん。
それはそれで別の魅力が現れてるし、曲かっこいいし、金かけて派手な曲になったからいいっちゃいいんですが、最初のあの…なに、あの「何コレやべええええッ、すげえぶっとんでる何コレ神!」っていうあの感動が曲から感じられなくなると、じゃあ何もサンホラじゃなくてもいいじゃん、という気分になってしまうというか。サンホラとは名前を変えて出したらきっとこれからの作品も買うけどねって感じ。
うーん、第七の地平線どうすっかなー…なんか個人的にやっぱりサンホラは卒業しようか、という気分。いや曲は良かったよ、良かったけど。でもせっかくだから他の物語楽曲やってるような、伸びしろのある同人サークルを開拓するほうが意義があるような気がします。とりあえず第七の地平線は初回限定は諦めて、アルバムが「オイサンホラが原点回帰したぞ!」って噂になったら買おうかな、と思います。
不快な気分になったらごめんね!